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WordPressとSalesforce を連携させることで、ウェブサイトで発生する様々な顧客データを自動的にSalesforce に取り込み、営業・マーケティング活動の効率を大幅に向上させることができます。

Salesforceをご存じですか

Salesforce (セールスフォース)は、顧客管理(CRM)を中心に、企業の営業、マーケティング、カスタマーサービスなどのあらゆる活動を支援するクラウドベースのプラットフォームです。 単なる「顧客リスト」ではなく、顧客との関係を築き、ビジネスを成長させるための「統合されたシステム」と考えると分かりやすいでしょう。

なぜCRMが企業に必要とされるのか

多くの企業では、顧客情報が部署ごとにバラバラに管理されています。
  • 営業部はExcelで商談状況を管理。
  • マーケティング部は別のツールでメール配信。
  • カスタマーサポートはメールや電話で問い合わせ履歴を管理。
  • Salesforce は、これらの情報をすべて一元管理することで、部門間の壁を取り払い、顧客との関係をより深く、効率的にする役割を果たします。

    Salesforceの主要な機能とサービス

    Salesforce は「Cloud(クラウド)」と呼ばれる複数のサービスで構成されており、企業のニーズに合わせて自由に組み合わせることができます。

    1. Sales Cloud(セールス・クラウド)

    「営業」を強くするための機能です。

    できること
    営業活動の効率化、案件管理、売上予測を行います。見込み客(リード)の獲得から、商談の進捗管理、契約成立までのプロセス全体を可視化できます。
    例: 営業担当者がスマホで顧客情報を確認し、商談の議事録をリアルタイムで入力。上司はリアルタイムで営業の進捗を把握し、的確なアドバイスができます。

    2. Service Cloud(サービス・クラウド)

    「顧客サポート」を強くするための機能です。

    できること
    顧客からの問い合わせを一元管理します。電話、メール、チャット、SNSなど、どのチャネルから来た問い合わせも一つの画面で対応でき、顧客満足度の向上に繋がります。
    例: 顧客からのメール問い合わせが自動でチケット化され、過去の購入履歴や問い合わせ履歴を見ながら、迅速かつ的確なサポートを提供できます。

    3. Marketing Cloud(マーケティング・クラウド)

    「マーケティング」を強くするための機能です。

    できること
    見込み客や顧客に合わせたメールマーケティング、SNS広告、Webサイトのパーソナライズなど、ターゲットを絞ったマーケティング活動を自動化します。
    例: ウェブサイトの特定ページを閲覧した顧客に対して、自動で関連商品の情報を載せたメールを送信する、といったシナリオを設定できます。

    4. AppExchange(アップエクスチェンジ)

    Salesforceには、アプリストア「AppExchange」があります。これにより、様々な企業が開発した追加機能をインストールして、Salesforceの機能をさらに拡張できます。

    Salesforceを導入する主なメリット

    ビジネスの成長を支援: 顧客との関係を深め、営業機会を最大化することで、売上向上に繋がります。
  • 生産性の向上: データの入力や共有が自動化されるため、社員はより重要な業務に集中できます。
  • データの可視化: 顧客情報、商談状況、売上データなどが一目でわかるダッシュボードで可視化され、より迅速な意思決定が可能になります。
  • 簡単に言うと、Salesforce は「企業が顧客を理解し、顧客に愛されるための仕組みを構築する、世界で最も使われているプラットフォーム」です。

    ボトルネックになっている例

    手作業入力の煩わしさ

    問い合わせフォームから届く顧客情報を、毎日手動でSalesforceに入力している

    リード対応の遅延

    フォーム送信後、担当者メールに気づく間のタイムラグで対応が遅れる

    顧客データの分散と一貫性の欠如

    ウェブサイトのデータ、ECサイトの購買履歴、営業の商談記録がそれぞれ別の場所にあり、顧客の全体像を把握するのが困難です

    機会損失と見込み客の取りこぼし

    ウェブサイトにアクセスしたものの、問い合わせに至らなかった潜在顧客をフォローできない

    このような事態を解消するためWordPressで制作されたウェブサイトとSalesforce を連携することで情報統一が行われリード、アップセルの適切なフォローを行うことができます。

    1. 具体的に連携できるデータとユースケース

    サービス開始時に、Webサイトの現状を徹底的に分析します。

    リード・取引先責任者の自動作成

    フォーム
    WordPressの「お問い合わせフォーム」「資料請求フォーム」「無料見積もりフォーム」など。
     
    連携内容
    フォームが送信されると、その入力情報(氏名、メールアドレス、電話番号、会社名など)がSalesforceの「リード」または「取引先責任者」として自動的に作成されます。

    イベント参加者やセミナー申込者の管理

    フォーム
    WordPressの「イベント参加登録フォーム」「ウェビナー申し込みフォーム」など。
     
    連携内容
    フォームが送信されると、その参加者がSalesforceの「キャンペーン」に自動的に紐づけられます。これにより、イベント参加者の管理やフォローアップが容易になります。

    商品の注文情報の連携

    フォーム
    WooCommerceなどのECプラグインの注文情報。
     
    連携内容
    顧客の購入情報(購入商品、金額、注文日時)をSalesforceの「商談」や「取引先」に連携し、顧客の一元管理と営業活動に役立てます。

    2. SalesforceからWordPressへのデータ活用

    Salesforce に蓄積された顧客情報や商談情報を使って、WordPress上の体験をパーソナライズすることができます。

    会員サイトのアクセス制御

    ユースケース
    Salesforceに登録された顧客だけがログインできる会員サイトをWordPress上に構築する。
     
    連携内容
    Salesforceの顧客情報を認証情報として使用し、ログイン機能を提供します。

    コンテンツのパーソナライズ

    ユースケース
    ログインした顧客の契約情報や興味関心に基づいて、表示するコンテンツ(限定記事、関連資料、割引情報など)を動的に変更する。
     
    連携内容
    SalesforceのデータをWordPressに連携し、顧客ごとにカスタマイズされた体験を提供します。

    3. 双方向のデータ同期

    より高度な連携では、どちらかのシステムで顧客情報が更新された場合に、もう一方のシステムにも自動で同期させることが可能です。

    ユースケース
    営業担当者がSalesforceで顧客のメールアドレスを更新した場合、WordPressの会員情報も自動的に更新されるようにする。

    WordPressとSaesforceの連携方法

    これらの連携は、主に以下の3つの方法で実現できます。

    1. 専用のWordPressプラグインを利用する

    最も手軽で、専門的な知識がなくても設定可能です。

    2. 外部連携ツール(iPaaS)を利用する

    ノーコード(プログラミング不要)で、WordPressとSalesforce以外の多くのサービスとも連携できます。
    「WordPressのフォームが送信されたら、Zapierを介してSalesforce にリードを作成する」といった自動化の「Zap」を作成します。

    3. APIを利用したカスタム開発

    最も柔軟性が高く、複雑な要件や独自のビジネスロジックを実装できます。
    SalesforceのREST APIやSOAP APIを利用して、WordPressと直接連携するシステムを独自に開発します。
    WordPressとSalesforce の連携は、ウェブサイトを単なる情報発信ツールではなく、「見込み顧客を獲得し、営業活動を自動化する強力なマーケティングツール」へと進化させることができます。自社の運用体制や予算に合わせて、最適な連携方法を選ぶことが重要です。

    WordPressとSalesforceを連携した使用例

    WordPressとSalesforce を連携した具体的な使用例を、業種別にいくつかご紹介します。これらの例は、単にデータを同期するだけでなく、ビジネスプロセス全体を効率化する様子がわかるように構成しています。

    BtoBビジネス(ITサービス、コンサルティングなど)

    ウェブサイトから獲得した見込み客(リード)を効率的に管理し、営業活動に繋げる。

    1. WordPressのウェブサイト

  • サービス紹介ページ、料金ページ、問い合わせフォーム、資料ダウンロードフォーム、ウェビナー申し込みフォームを設置。
  • これらのフォームは、Salesforce と連携可能なプラグイン(例:Gravity Forms, WPForms)で作成。
  • 2. 連携の仕組みとSalesforceでのアクション

    問い合わせフォーム送信

    フォーム送信と同時に、Salesforceに「リード」が自動作成される。
     
    担当営業に通知メールが飛び、リード情報がリアルタイムで確認できる。

    資料ダウンロード

    ダウンロードフォーム送信時、Salesforceのリード情報に「〇〇の資料をダウンロード」というアクティビティが自動で記録される。
     
    担当者は、リードがどの資料に興味があるかを知ることができ、電話やメールでのアプローチ内容を最適化できる。

    ウェビナー申し込み

    申し込み時、Salesforceにリードが作成されると共に、ウェビナー参加者リストに追加される。
     
    参加後、Salesforce上で「ウェビナーに参加」というステータスに自動更新され、さらに詳しい情報提供のメールが自動送信される。

    得られる効果

  • 営業効率の向上
    新規リードの取りこぼしがなくなり、興味の度合いに応じた迅速なアプローチが可能になります。
  • 顧客育成(ナーチャリング)
    顧客の行動履歴がすべてSalesforce に蓄積されるため、個別の関心事に合わせた情報提供が自動化できます。
  • ECサイト運営(アパレル、食品、雑貨など)

    顧客の購買履歴を管理し、リピーターを増やして売上を向上させます。

    1. WordPressのECサイト(WooCommerceなど)

  • 商品ページ、カート、注文確認ページを構築。
  • 2. 連携の仕組みとSalesforceでのアクション

    新規顧客の購入

    初めて購入した顧客の情報(氏名、メールアドレス、購入商品など)が、Salesforceに「取引先」と「取引先責任者」として自動で登録される。
     
    Salesforce上で、購入金額、購入日、購入商品などの情報を含む「商談」レコードが自動作成される。

    既存顧客のリピート購入

    既存の顧客が再度購入すると、Salesforceの既存の「取引先責任者」のレコードに、新しい購入履歴(商談)が追加される。
     
    Salesforceの自動化機能(プロセスビルダーなど)を利用して、「前回の購入から30日経った顧客」に対して、関連商品のクーポン付きメールを自動送信する。

    カート放棄

    ユーザーが商品をカートに入れたまま購入を完了しなかった場合、その情報がSalesforceに記録される。
     
    一定時間後、Salesforceから「カートに商品が残っています」というリマインドメールを自動送信する。

    得られる効果

  • 顧客単価の向上
    購買履歴に基づいたパーソナライズされたプロモーションが可能になり、リピート購入率が高まります。
  • データの一元管理
    顧客情報がECサイトとSalesforce で常に同期されるため、顧客サポートやマーケティング活動が一貫して行えます。
  • 不動産仲介業(賃貸、売買)

    ウェブサイトの物件情報と顧客情報を紐づけて、効率的な物件提案を行います。

    1. WordPressのウェブサイト

  • 物件情報の一覧ページ、各物件の詳細ページを構築。
  • 物件に関する問い合わせフォーム、来場予約フォームを設置。
  • 2. 連携の仕組みとSalesforceでのアクション

    物件問い合わせ

    特定の物件ページから問い合わせがあった場合、Salesforceにリードが自動作成される。
     
    その際、「問い合わせ元URL」や「興味を持った物件名」がSalesforceのリード情報に自動で記録される。

    来場予約

    来場予約フォームの送信と同時に、Salesforceのリード情報に「来場予約済み」というステータスが自動付与される。
     
    担当営業は、訪問前に顧客がどの物件に興味を持っているか事前に把握でき、より的確な提案ができる。

    得られる効果

  • 商談の質の向上
    顧客がウェブサイト上でどのような物件に興味を持ったかを知ることができるため、ヒアリングの手間が省け、初回の接客から成約に繋がりやすくなります。
  • 情報共有の効率化
    顧客と物件情報がSalesforce で紐づいているため、チーム内での情報共有がスムーズになります。
  • WordPressとSaesforceを連携した活用のご提案もスマートリンクスにお任せください!

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