WordPressとZoho CRMを連携させることで、ウェブサイトで獲得した顧客情報や行動データをZoho CRMに自動で送り、効率的な顧客管理やマーケティング活動を実現できます。
Zoho CRMは、顧客関係管理(CRM)を軸としたクラウドベースのビジネスプラットフォームです。顧客とのあらゆる接点(営業、マーケティング、サポート)の情報を一元管理し、部門間の連携を強化します。これにより、従来のExcelや手動でのデータ入力といった非効率なプロセスを排除し、営業活動の効率化、マーケティング施策の自動化、顧客サポートの質の向上を実現します。見込み客の獲得から商談、成約、そしてその後の長期的な関係構築まで、顧客との関係性を深く、そして効率的にするためのツールが包括的に提供されており、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。
営業活動を効率化し、売上を最大化する
見込み客を効率的に育成し、営業に引き渡すための機能です。
顧客満足度を高め、長期的な関係を築くための機能です。
問い合わせフォームから届く顧客情報を、毎日手動でZoho CRMに入力している
フォーム送信後、担当者メールに気づく間のタイムラグで対応が遅れる
ウェブサイトのデータ、ECサイトの購買履歴、営業の商談記録がそれぞれ別の場所にあり、顧客の全体像を把握するのが困難です
ウェブサイトにアクセスしたものの、問い合わせに至らなかった潜在顧客をフォローできない
このような事態を解消するためWordPressで制作されたウェブサイトとZoho CRMを連携することで情報統一が行われリード、アップセルの適切なフォローを行うことができます。
サービス開始時に、Webサイトの現状を徹底的に分析します。
連携できるデータ
1. 氏名、メールアドレス、電話番号、会社名、問い合わせ内容などのテキスト情報。
2. フォームの送信日時、送信元のURL(参照元情報)。
3. フォーム送信者のIPアドレス。
連携内容
問い合わせ管理: ウェブサイトの問い合わせフォームから送信された情報が、Zoho CRMの「リード」または「取引先責任者」として自動で登録されます。これにより、手動入力の手間が省け、迅速なフォローが可能になります。
資料ダウンロードの管理: 資料請求フォームから入力された情報をZoho CRMに登録し、「資料ダウンロード済み」というステータスを付与します。営業担当者はこの情報を見て、顧客の関心度を把握した上でアプローチできます。
イベント申し込みの管理: ウェビナーやセミナーの申し込みフォームを連携することで、参加者リストが自動でZoho CRMに作成されます。イベント後のフォローアップメールも自動化できます。
連携できるデータ
1. ウェブサイトの閲覧履歴(訪問したページ、閲覧時間)。
2. ダウンロードしたファイルの履歴。
3. 特定のボタンのクリック履歴。
連携内容
見込み客の育成(ナーチャリング): 「料金ページ」や「導入事例ページ」を複数回閲覧した見込み客の情報をZoho CRMに記録します。Zoho CRMのマーケティングオートメーション機能を利用して、その行動をトリガーに、自動でパーソナライズされたフォローアップメールを送信できます。
営業活動の質の向上: 営業担当者は、商談前に顧客がどの製品ページを詳しく見ていたか、どの資料をダウンロードしたかを把握できます。これにより、顧客の関心に合わせた的確な提案ができ、成約率を高めることが可能です。
連携できるデータ
1. 購入者情報(氏名、住所、メールアドレス)。
2. 購入商品、購入金額、注文履歴。
3. カート放棄情報。
連携内容
顧客管理の一元化: WooCommerceなどのWordPress ECプラグインと連携し、顧客の購買データをZoho CRMの「取引先」や「商談」として記録します。ウェブサイトでの行動履歴と購買履歴が統合されるため、顧客の全体像が把握できます。
リピーターの育成: 「前回購入から3ヶ月経過した顧客」や「特定の高額商品を購入した顧客」といった条件でセグメントを作成し、Zoho CRMから特別なキャンペーン情報を自動でメール配信できます。
カート放棄のフォロー: カートに商品を入れたままサイトを離脱した顧客に対して、Zoho CRMから自動でリマインドメールを送信し、購入を促します。
連携できるデータ
1. WordPressサイトの会員情報(ユーザーID、登録日、最終ログイン日など)。
2. 会員限定コンテンツの利用状況。
連携内容
顧客のロイヤリティ分析: 会員サイトの利用頻度やコンテンツへの関与度をZoho CRMに同期し、顧客のロイヤリティをスコアリングできます。
カスタマーサポートの効率化: 顧客からの問い合わせ時に、Zoho CRMでその顧客の会員情報や利用履歴を即座に確認できるため、スムーズなサポート対応が可能になります。
Zoho CRMからWordPressへのデータ活用は、主に以下の2つのパターンで実現できます。これにより、ウェブサイトが単なる情報発信だけでなく、顧客一人ひとりに最適化されたコンテンツを提供するダイナミックなツールに変わります。
Zoho CRMに蓄積された顧客データ(購入履歴、興味のある製品、業種など)をWordPressに連携し、ウェブサイト上のコンテンツを個別の顧客に合わせて表示します。
ユースケース
パーソナライズされた料金表示: Zoho CRMで「法人顧客」と登録されているユーザーがウェブサイトにアクセスした際、法人向けの料金プランを優先的に表示します。
関連コンテンツのレコメンデーション:過去に特定の製品を購入した顧客がブログにアクセスした際、その製品に関連する新しい使い方やメンテナンス方法の記事をトップページに表示します。
会員限定コンテンツの出し分け:Zoho CRMの顧客セグメント情報(例:VIP顧客、一般顧客)をWordPressと連携し、特定の顧客セグメントにのみアクセスを許可する会員限定ページを作成します。
Zoho CRMのデータをWordPressのウェブサイト上で直接、動的に表示します。これは、顧客が自身の情報や状況を確認するために特に役立ちます。
ユースケース
顧客ポータル: 顧客がログインできる専用のポータルサイトをWordPress上に作成し、Zoho CRMに登録されている「契約情報」「サポートチケットの履歴」「請求書情報」などを顧客自身が確認できるようにします。
製品カタログの更新:Zoho CRMに登録された製品情報(在庫状況、価格など)をWordPressの製品カタログページに同期します。これにより、Zoho CRMでデータを更新するだけで、ウェブサイトの情報も常に最新の状態に保たれます。
イベント情報の表示:Zoho CRMで管理しているセミナーやイベントの情報を、WordPressのイベント告知ページに自動で表示します。申し込み状況などもリアルタイムで反映させることができます。
これらの連携は、主に以下の4つの方法で実現できます。
最も一般的で、プログラミング知識がなくても簡単に設定できる方法です。
WordPressとZoho CRMを連携した具体的な使用例を、業種別にいくつかご紹介します。これらの例は、単にデータを同期するだけでなく、ビジネスプロセス全体を効率化する様子がわかるように構成しています。
ウェブサイトから獲得した見込み客(リード)を効率的に管理し、営業活動に繋げる。
フォーム送信と同時に、Zoho CRMに「リード」が自動作成される。
担当営業に通知メールが飛び、リード情報がリアルタイムで確認できる。
ダウンロードフォーム送信時、Zoho CRMのリード情報に「〇〇の資料をダウンロード」というアクティビティが自動で記録される。
担当者は、リードがどの資料に興味があるかを知ることができ、電話やメールでのアプローチ内容を最適化できる。
申し込み時、Zoho CRMにリードが作成されると共に、ウェビナー参加者リストに追加される。
参加後、Zoho CRM上で「ウェビナーに参加」というステータスに自動更新され、さらに詳しい情報提供のメールが自動送信される。
顧客の購買履歴を管理し、リピーターを増やして売上を向上させます。
初めて購入した顧客の情報(氏名、メールアドレス、購入商品など)が、Zoho CRMに「取引先」と「取引先責任者」として自動で登録される。
Zoho CRM上で、購入金額、購入日、購入商品などの情報を含む「商談」レコードが自動作成される。
既存の顧客が再度購入すると、Zoho CRMの既存の「取引先責任者」のレコードに、新しい購入履歴(商談)が追加される。
Zoho CRMの自動化機能を利用して、「前回の購入から30日経った顧客」に対して、関連商品のクーポン付きメールを自動送信する。
ユーザーが商品をカートに入れたまま購入を完了しなかった場合、その情報がZoho CRMに記録される。
一定時間後、Zoho CRMから「カートに商品が残っています」というリマインドメールを自動送信する。
ウェブサイトの物件情報と顧客情報を紐づけて、効率的な物件提案を行います。
特定の物件ページから問い合わせがあった場合、Zoho CRMにリードが自動作成される。
その際、「問い合わせ元URL」や「興味を持った物件名」がZoho CRMのリード情報に自動で記録される。
来場予約フォームの送信と同時に、Zoho CRMのリード情報に「来場予約済み」というステータスが自動付与される。
担当営業は、訪問前に顧客がどの物件に興味を持っているか事前に把握でき、より的確な提案ができる。