WordPressとSalesforce を連携させることで、ウェブサイトで発生する様々な顧客データを自動的にSalesforce に取り込み、営業・マーケティング活動の効率を大幅に向上させることができます。
Salesforce (セールスフォース)は、顧客管理(CRM)を中心に、企業の営業、マーケティング、カスタマーサービスなどのあらゆる活動を支援するクラウドベースのプラットフォームです。 単なる「顧客リスト」ではなく、顧客との関係を築き、ビジネスを成長させるための「統合されたシステム」と考えると分かりやすいでしょう。
「営業」を強くするための機能です。
できること
営業活動の効率化、案件管理、売上予測を行います。見込み客(リード)の獲得から、商談の進捗管理、契約成立までのプロセス全体を可視化できます。
例: 営業担当者がスマホで顧客情報を確認し、商談の議事録をリアルタイムで入力。上司はリアルタイムで営業の進捗を把握し、的確なアドバイスができます。
「顧客サポート」を強くするための機能です。
できること
顧客からの問い合わせを一元管理します。電話、メール、チャット、SNSなど、どのチャネルから来た問い合わせも一つの画面で対応でき、顧客満足度の向上に繋がります。
例: 顧客からのメール問い合わせが自動でチケット化され、過去の購入履歴や問い合わせ履歴を見ながら、迅速かつ的確なサポートを提供できます。
「マーケティング」を強くするための機能です。
できること
見込み客や顧客に合わせたメールマーケティング、SNS広告、Webサイトのパーソナライズなど、ターゲットを絞ったマーケティング活動を自動化します。
例: ウェブサイトの特定ページを閲覧した顧客に対して、自動で関連商品の情報を載せたメールを送信する、といったシナリオを設定できます。
Salesforceには、アプリストア「AppExchange」があります。これにより、様々な企業が開発した追加機能をインストールして、Salesforceの機能をさらに拡張できます。
問い合わせフォームから届く顧客情報を、毎日手動でSalesforceに入力している
フォーム送信後、担当者メールに気づく間のタイムラグで対応が遅れる
ウェブサイトのデータ、ECサイトの購買履歴、営業の商談記録がそれぞれ別の場所にあり、顧客の全体像を把握するのが困難です
ウェブサイトにアクセスしたものの、問い合わせに至らなかった潜在顧客をフォローできない
このような事態を解消するためWordPressで制作されたウェブサイトとSalesforce を連携することで情報統一が行われリード、アップセルの適切なフォローを行うことができます。
サービス開始時に、Webサイトの現状を徹底的に分析します。
フォーム
WordPressの「お問い合わせフォーム」「資料請求フォーム」「無料見積もりフォーム」など。
連携内容
フォームが送信されると、その入力情報(氏名、メールアドレス、電話番号、会社名など)がSalesforceの「リード」または「取引先責任者」として自動的に作成されます。
フォーム
WordPressの「イベント参加登録フォーム」「ウェビナー申し込みフォーム」など。
連携内容
フォームが送信されると、その参加者がSalesforceの「キャンペーン」に自動的に紐づけられます。これにより、イベント参加者の管理やフォローアップが容易になります。
フォーム
WooCommerceなどのECプラグインの注文情報。
連携内容
顧客の購入情報(購入商品、金額、注文日時)をSalesforceの「商談」や「取引先」に連携し、顧客の一元管理と営業活動に役立てます。
Salesforce に蓄積された顧客情報や商談情報を使って、WordPress上の体験をパーソナライズすることができます。
ユースケース
Salesforceに登録された顧客だけがログインできる会員サイトをWordPress上に構築する。
連携内容
Salesforceの顧客情報を認証情報として使用し、ログイン機能を提供します。
ユースケース
ログインした顧客の契約情報や興味関心に基づいて、表示するコンテンツ(限定記事、関連資料、割引情報など)を動的に変更する。
連携内容
SalesforceのデータをWordPressに連携し、顧客ごとにカスタマイズされた体験を提供します。
これらの連携は、主に以下の3つの方法で実現できます。
最も手軽で、専門的な知識がなくても設定可能です。
WordPressとSalesforce を連携した具体的な使用例を、業種別にいくつかご紹介します。これらの例は、単にデータを同期するだけでなく、ビジネスプロセス全体を効率化する様子がわかるように構成しています。
ウェブサイトから獲得した見込み客(リード)を効率的に管理し、営業活動に繋げる。
フォーム送信と同時に、Salesforceに「リード」が自動作成される。
担当営業に通知メールが飛び、リード情報がリアルタイムで確認できる。
ダウンロードフォーム送信時、Salesforceのリード情報に「〇〇の資料をダウンロード」というアクティビティが自動で記録される。
担当者は、リードがどの資料に興味があるかを知ることができ、電話やメールでのアプローチ内容を最適化できる。
申し込み時、Salesforceにリードが作成されると共に、ウェビナー参加者リストに追加される。
参加後、Salesforce上で「ウェビナーに参加」というステータスに自動更新され、さらに詳しい情報提供のメールが自動送信される。
顧客の購買履歴を管理し、リピーターを増やして売上を向上させます。
初めて購入した顧客の情報(氏名、メールアドレス、購入商品など)が、Salesforceに「取引先」と「取引先責任者」として自動で登録される。
Salesforce上で、購入金額、購入日、購入商品などの情報を含む「商談」レコードが自動作成される。
既存の顧客が再度購入すると、Salesforceの既存の「取引先責任者」のレコードに、新しい購入履歴(商談)が追加される。
Salesforceの自動化機能(プロセスビルダーなど)を利用して、「前回の購入から30日経った顧客」に対して、関連商品のクーポン付きメールを自動送信する。
ユーザーが商品をカートに入れたまま購入を完了しなかった場合、その情報がSalesforceに記録される。
一定時間後、Salesforceから「カートに商品が残っています」というリマインドメールを自動送信する。
ウェブサイトの物件情報と顧客情報を紐づけて、効率的な物件提案を行います。
特定の物件ページから問い合わせがあった場合、Salesforceにリードが自動作成される。
その際、「問い合わせ元URL」や「興味を持った物件名」がSalesforceのリード情報に自動で記録される。
来場予約フォームの送信と同時に、Salesforceのリード情報に「来場予約済み」というステータスが自動付与される。
担当営業は、訪問前に顧客がどの物件に興味を持っているか事前に把握でき、より的確な提案ができる。